律宗の総本山で、本尊は盧舎那仏(るしゃなぶつ)です。759年(天平宝字3年)に鑑真が新田部親王の旧宅地を譲り受け、この地に律宗の根本道場を開きました。境内には、奈良時代建立の金堂としては唯一の遺構である金堂や、平城宮の東朝集殿を移築した講堂、日本最古の校倉である経蔵・宝蔵、鎌倉時代に建立された鼓楼などが建ち並び、いずれも国宝に指定されています。これらは度々修補を経ていますが、創建当初の姿をよく伝えています。金堂本尊の廬舎那仏坐像、日本最古の肖像彫刻である鑑真和上坐像のほか、数多くの国宝・重要文化財を所蔵しています。5月19日に、鎌倉時代に再興した覚盛上人を偲んで「うちわまき」が行われ、6月6日の開山忌および前後3日間には鑑真和上坐像が特別開扉されます。
1998年(平成10年)に「古都奈良の文化財」の一つとして世界遺産(文化遺産)に登録されています。